いんたびゅ~
ワークサポート ひかりさんへ取材にいってきました!
4NA4NAブランドの一つ「6KAD-ハニカム棚」を製造している事業所を取材するため、ウミンチュのまち糸満市にある就労支援施設「特定非営利活動法人 ワークサポートひかり」へ。施設長の松田修さんにお話しを伺いました。
「特定非営利活動法人 ワークサポートひかり」は、就労支援施設として平成10年に設立、その後平成18年にNPO法人に移行しました。現在、就労継続支援B型(※1) を受けている約16名の方々が利用しており、木工製品を中心に製造しています。
◆製品について、こだわりをお聞かせください。
現在は40点余りを生産しています。おもちゃをはじめ園芸用プランターやガーデンベンチなど、また椅子やテーブルなどの家具類も作っています。定番商品もありますが、大体がスポットで注文を受けて製作していますね。最近ではスーパーマーケットからの注文で鮮魚などを陳列する「サバニ」型の什器も製造しました。あとは2メートルを超す大きい製品も製造しています。
こだわっているのは、安全性の追求です。木のおもちゃについては、やはり安全に使ってもらうために無機質塗料を使っています。あとは県産木材を使用しているところですね。また、多数の製品が障害者作品展で入賞・受賞していて、一般の木工所とひけを取らないぐらい加工技術が優れています。おそらく、県内の事業所の中でも技術のレベルは高い方だと思いますよ。
「ハニカム棚」については、ただ単に六角形をつくるのではなく、荷重比率なども考慮して作っています。
◆事業所ではどのようなどのような取り組みをしているのでしょうか?
廃材の再利用ということで、県内外の木工所・製材所などから廃材をもらっています。やはり原材料に予算をかける余裕がありませんので、なるべく原材料の調達にはなるべく予算をかけずに、利用者の工賃に反映できるように企業のご協力をいただいています。逆にこちらで作成した製品をメーカーさんに買い上げていただいて、原材料の提供ということもしていますよ。
また、事業所間での「共同受注」も行っています。例えば、設備が整っていない事業所や仕事の少ない事業所には、こちらから簡単な作業(仕上げの研磨や組み立てなど)を「下請け」ではないけれども、共同で行うような体制を整えています。
そのほかにも、「沖縄県共同作業所連絡会」という組織もあって、勉強会などをおこなって施設間のネットワークも強化していますね。
◆事業所として今後の目標は?
現在様々な事業が同時進行で進んでいるんですが、定番商品のリニューアルに糸満市が商品開発のバックアップをしています。その個別支援事業として支援を受けています。よりハイレベルな技術が求められるので、設備の導入(例えばレーザー加工機など)する予定です。販売方法についてはホームページの作成をして、そこで販売していくという動きもあります。また、家具類や調度品などは行政の備品調達の計画があり、市庁舎の各課で「こういうものが作れないか」との調査が始まっていて、それに向けてサンプル作成などもやっています。
(製品紹介の)間口が広がることは歓迎しますが、実際問題として大量注文には対応できていません。個々の商品はグレードが高いけども、数を多く作ることができない。そこを改善できるようにしていきたいですね。
※1 就労経験のある障がいのある方に対し、就労機会や生産活動などの機会の提供、知識及び能力の向上のために必要な訓練などを行う支援のこと。雇用契約を結ばず、利用者が比較的自由に働ける“非雇用型”の形態をとる。この事業では生産活動や就労に必要な知識・能力を身に着け、就労継続支援(A型)や一般就労への移行を目指す。
◆取材後記◆
「就労支援施設ってどういうところなんだろう?」というのが率直な気持ち。そんな疑問を解消すべく、いざ取材へ!! 施設長の松田さんに施設内を案内してもらったのですが、丸鋸・旋盤など設備が整っていて、見た目は普通の木工所。さらにいくつか木工製品を見せてもらいましたが、もうホームセンターで展示されている木工製品と変わりません。障がい者の作品展で入賞もうなずけます。僕的には黒木のお箸とくり貫いて作ったお箸ケースがツボでした!
松田施設長、スタッフ・利用者のみなさん、快く対応していただいてありがとうございました。
取材日:2013年11月25日
撮影:比嘉みどり
文 :下里卓也
◆企業情報◆
ワークサポート ひかり
〒901-0362 沖縄県糸満市真栄里876
TEL:098-994-1765 FAX:098-994-1765
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